4年程前、ある中学生が河原塾の季節講習に来ていた。彼の名はトモキ。
彼は、細く小さな気の優しい子だった。
高校は、大好きな「馬」と関わるため、希望の水戸農業高校に進学。
そして、現在3年生で最後の部活(馬術部)で、静岡県で行われた高校馬術競技の全国大会に出場した。
そして先ほど、この新聞記事がお母さまから送られてきた。
佳子さま 高校馬術大会で初のおことば(NHKニュース動画)
(佳子さまも、この大会をご覧になられていたようで、初のご公務だったようです。
高校野球などと違って地味な競技に、見事に花を添えて頂きました。)
そして、そのトモキが、何と全国優勝という偉業を果たしたのだ!
この知らせを聞いた時、僕は、飛び上がってしまったのだ。
知ってる一高校生が、単に全国優勝したから反応したのではなく、この「トモキ」と人間が、やったことに大きく感激し反応したのです。
その理由を言おう。
それは 5/31の塾配信メールに遡る。「45番目の質問」でのあるお母さまの質問を覚えているでしょうか? もう一度、このメールを出します。
実は、この全国優勝のトモキがこの相談メールの「T」君なのです。
====================
【45個目】の相談・何でもキチッとやる子
====================
塾超です。
塾超の著書「叱らない・ほめない・教えない」には、合計で44の親御さまからの悩み相談事が詰められています。
これらの質問の中には、かなりの確率で、同じような悩みを持つ方がいるはずです。
また、新たな内容の相談事もあるはずです。
今日は、本校のお母さまからで塾生のお兄ちゃんに関しての相談事を頂きました。
同じような方もいらっしゃると思いますので、みなさんにシェアしたいと思います。
【Q45】
=====
ご相談です。
4月にも相談に乗っていただきましたが、**の兄のことです。Tといいます。
毎日とはいきませんが、ぼちぼち朝学もやっていますが、やる気がみられません。
やらされてるという感じで勉強しています。
Tの性格をお話しますと、たいが君とは真逆で、中学時代は同じ野球部でしたが、(たいが君の一つ上ですので、たいが君のことは知っています。)野球はへたくそだけど、まじめにやっているので背番号はもらえるタイプです。試合には出られませんが・・・。
性格もやさしく、**(妹)と喧嘩したこともありません。
今の部活動(馬術部)もまじめに取り組んでおり、朝早くても、文句ひとつ言いません。
(略)
決められたことはまじめにこなし、特に問題も起こしたことのない子です。
しかし、言われたことはできるけど、それ以上はしない。自分で決めて行動することができない、大学へ行くのも親や先生に行ったほうがいいと言われて、なんとなく行こうと思っている・・。
そんな感じです。自分から動いて欲しい、そう思って塾超のタイガストーリーも読むようにメールを転送しましたが、読んだかどうかはわかりません。
先日は、「もしも大学に推薦でいけなかったらどうする?」
1.入れそうな適当な大学にはいる。
2.一般試験で推薦駄目だった大学を受験する。
3.就職する。
とメールしましたら、「3かな」とかえって来ました。
がっくりしました。そして、「一般試験を受けるために頑張ったほうがいいんじゃないのぉ?たいがくんのお話読んだ?読んでないなら読んでね。Tもできるよ。」
と送りました。(火曜日の話です。)その後特に変化はありません。今日も眠そうに起きて、20分ぐらい勉強し「わかんない」と言って終わりました。
(略)
これ以上、なんて声をかけたらいいか分かりません。
長文になりましたが、45番目の質問の回答お願いします。
==========
なるほど、お兄ちゃんの状況がよくわかりました。
まず、お母さま!お兄ちゃんの性格の
「まじめにコツコツいわれたことをしっかりやれる」
これがいかに”凄い”ことか、分かってないようです。
もっと”自分からやってほしい”というお母さまの気持ちはよくわかります。
でも、”自分からやる子”というのは、自分の意思があって、逆に人の言うことを聞かないし、言われたことに反発したりすることが、かなり多くなります。
社会に出るといろいろな事がうまく運ばない事も多いでしょう。
冷静に考えてみれば、どっちかなのですね。
自分から何かをやる子であれば、人のいうことは聞かないのは当然です。
そして、決められたことをしっかりコツコツやる子は自分の言い分や、意思を出さないのは当然でしょう。どちらかと言えば、むしろ後者のタイプの子のほうが「貴重」でしょう。
むしろ、社会で通用するのは、言われたことを文句も言わずしっかりやるタイプのほうだと思います。
「言われたことしか出来ない!=言われたことをしっかり出来る!」
「自ら考えて動く=人からの指図を聞かない」
言い方を変えるとこんなにも違うのです。
一方向の考えに固執しないようにしましょう。
言われた事しか出来ないのは、要するに言われたことをしっかりやるので、時間はかかるかもしれませんが、確実に結果が出ます。
自分の意思でやる人に限って、途中で迷いが多かったりして、結果が出にくくうまくいかない場合もあるくらいです。
お兄ちゃんは、言われたことをしっかりコツコツタイプなのです。
まずは、その凄さを「しっかり」認めてあげるのが大切です。
(途中略)
もう、お分かりかと思います。
大切なことは、その子の性格や人間性をそのまま「受け入れる」ということです。
そして、その性格を何らかの形で育ててあげるということです。
このお母さまは、真面目でやさしくて決められたこと出来る「才能のある子」に対して、お母さまの、”真逆”で勝手な要求をしているのです!
多くのお母さまは普通ほとんどが、我が子に対して「無いものねだり」をします。多くを望んでしまうのですね。ちょっと力を抜いてみましょう。「すーーと」力を抜いて下さい。
まずは、お子様の性格の凄さをしっかりと受け止めることが第一歩!
ここでも、大切なことは、我が子に対しての正しい認識なのです。
ーーー
相談メール途中にある、お母さまからの子への質問に関して。
>「もしも大学に推薦でいけなかったらどうする?」
このマイナス質問に、真面目な子がどうやって答えればいいのでしょうか?笑
まさに、3と答えるしかないと思います。
推薦がもらえないなら、それは、その時にまた考えればいいのです。
少なくとも、今、大学に向かってやり始めた子に対してする質問ではありません。今、我が子を応援するために、どうしたらいいか?
それは、性格を100%受け止めて、その凄い性格(どんな子も凄い!)人格を、どうしたら伸ばせるかを考えるのです。それは、理想型で行くとは限りませんし、むしろそうならないことがほとんどです。
言われたことがしっかり出来るなら、まずは「勉強のアドバイス」をしてもらうことです。例えば、大学へ行くために、今必要なことを、学校の先生にリストアップしてもらうとか、その子に合わせての「具体的な方法」を示してあげることが必要でしょう。
ーーーー
僕からの回答はこんな感じになります。
いかがでしょうか?また、何かありましたらお聞かせ下さい。
皆様も、何かございましたらご気軽に46番目を受け付けます。
ありがとうございました。
============
いかがでしょうか?思い出したでしょうか?
僕が2ヶ月前に、お母さまへアドバイスした事が早くも今日、現実に起こってしまいました!
「何でもキチッとやる子だが、それ以上のことはしなくて目立たなく・・」
その子が、この優勝メンバーに3名の1人なのです。
馬の世話をするために、登校前に、1時間もバイクで走り、お手伝いをして、それが終わったら高校に行くのです。誰でも出来ることではありません!
どんな形でも「継続する」というのは、大きな力になっていくのです。
お馴染み1.01の法則で言えば、2年間半(913日)の継続値は、
約 8,819倍!
これが全国優勝馬術大会の優勝者の毎日小さな継続なのです。言われたことしか出来ない「小さな継続」が、毎日続くと、天才レベルになるのが、まさしくトモキが示したくれたのです。
さあ、これを読む、あなたも、毎日やらなければならない、ほんのちょっと事を確実にこなしているだろうか?
そして、明日からトモキは、河原塾の夏期講習に、本気で参加する。
これまでの継続は、今後、塾超マジックの元で、大学進学への勉強へ大きくスイッチして受け継がれていくのです。そして、彼は今度は、KJの教室で、小さな継続をまた続けていくのでしょう。
あなたもこの夏休み「継続」の意味をもう一度考えてみたらどうでしょうか。
彼は、細く小さな気の優しい子だった。
高校は、大好きな「馬」と関わるため、希望の水戸農業高校に進学。
そして、現在3年生で最後の部活(馬術部)で、静岡県で行われた高校馬術競技の全国大会に出場した。
そして先ほど、この新聞記事がお母さまから送られてきた。
佳子さま 高校馬術大会で初のおことば(NHKニュース動画)
(佳子さまも、この大会をご覧になられていたようで、初のご公務だったようです。
高校野球などと違って地味な競技に、見事に花を添えて頂きました。)
そして、そのトモキが、何と全国優勝という偉業を果たしたのだ!
この知らせを聞いた時、僕は、飛び上がってしまったのだ。
知ってる一高校生が、単に全国優勝したから反応したのではなく、この「トモキ」と人間が、やったことに大きく感激し反応したのです。
右から2人目が勇姿トモキ |
その理由を言おう。
それは 5/31の塾配信メールに遡る。「45番目の質問」でのあるお母さまの質問を覚えているでしょうか? もう一度、このメールを出します。
実は、この全国優勝のトモキがこの相談メールの「T」君なのです。
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【45個目】の相談・何でもキチッとやる子
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塾超です。
塾超の著書「叱らない・ほめない・教えない」には、合計で44の親御さまからの悩み相談事が詰められています。
これらの質問の中には、かなりの確率で、同じような悩みを持つ方がいるはずです。
また、新たな内容の相談事もあるはずです。
今日は、本校のお母さまからで塾生のお兄ちゃんに関しての相談事を頂きました。
同じような方もいらっしゃると思いますので、みなさんにシェアしたいと思います。
【Q45】
=====
ご相談です。
4月にも相談に乗っていただきましたが、**の兄のことです。Tといいます。
毎日とはいきませんが、ぼちぼち朝学もやっていますが、やる気がみられません。
やらされてるという感じで勉強しています。
Tの性格をお話しますと、たいが君とは真逆で、中学時代は同じ野球部でしたが、(たいが君の一つ上ですので、たいが君のことは知っています。)野球はへたくそだけど、まじめにやっているので背番号はもらえるタイプです。試合には出られませんが・・・。
性格もやさしく、**(妹)と喧嘩したこともありません。
今の部活動(馬術部)もまじめに取り組んでおり、朝早くても、文句ひとつ言いません。
(略)
決められたことはまじめにこなし、特に問題も起こしたことのない子です。
しかし、言われたことはできるけど、それ以上はしない。自分で決めて行動することができない、大学へ行くのも親や先生に行ったほうがいいと言われて、なんとなく行こうと思っている・・。
そんな感じです。自分から動いて欲しい、そう思って塾超のタイガストーリーも読むようにメールを転送しましたが、読んだかどうかはわかりません。
先日は、「もしも大学に推薦でいけなかったらどうする?」
1.入れそうな適当な大学にはいる。
2.一般試験で推薦駄目だった大学を受験する。
3.就職する。
とメールしましたら、「3かな」とかえって来ました。
がっくりしました。そして、「一般試験を受けるために頑張ったほうがいいんじゃないのぉ?たいがくんのお話読んだ?読んでないなら読んでね。Tもできるよ。」
と送りました。(火曜日の話です。)その後特に変化はありません。今日も眠そうに起きて、20分ぐらい勉強し「わかんない」と言って終わりました。
(略)
これ以上、なんて声をかけたらいいか分かりません。
長文になりましたが、45番目の質問の回答お願いします。
==========
なるほど、お兄ちゃんの状況がよくわかりました。
まず、お母さま!お兄ちゃんの性格の
「まじめにコツコツいわれたことをしっかりやれる」
これがいかに”凄い”ことか、分かってないようです。
もっと”自分からやってほしい”というお母さまの気持ちはよくわかります。
でも、”自分からやる子”というのは、自分の意思があって、逆に人の言うことを聞かないし、言われたことに反発したりすることが、かなり多くなります。
社会に出るといろいろな事がうまく運ばない事も多いでしょう。
冷静に考えてみれば、どっちかなのですね。
自分から何かをやる子であれば、人のいうことは聞かないのは当然です。
そして、決められたことをしっかりコツコツやる子は自分の言い分や、意思を出さないのは当然でしょう。どちらかと言えば、むしろ後者のタイプの子のほうが「貴重」でしょう。
むしろ、社会で通用するのは、言われたことを文句も言わずしっかりやるタイプのほうだと思います。
「言われたことしか出来ない!=言われたことをしっかり出来る!」
「自ら考えて動く=人からの指図を聞かない」
言い方を変えるとこんなにも違うのです。
一方向の考えに固執しないようにしましょう。
言われた事しか出来ないのは、要するに言われたことをしっかりやるので、時間はかかるかもしれませんが、確実に結果が出ます。
自分の意思でやる人に限って、途中で迷いが多かったりして、結果が出にくくうまくいかない場合もあるくらいです。
お兄ちゃんは、言われたことをしっかりコツコツタイプなのです。
まずは、その凄さを「しっかり」認めてあげるのが大切です。
(途中略)
もう、お分かりかと思います。
大切なことは、その子の性格や人間性をそのまま「受け入れる」ということです。
そして、その性格を何らかの形で育ててあげるということです。
このお母さまは、真面目でやさしくて決められたこと出来る「才能のある子」に対して、お母さまの、”真逆”で勝手な要求をしているのです!
多くのお母さまは普通ほとんどが、我が子に対して「無いものねだり」をします。多くを望んでしまうのですね。ちょっと力を抜いてみましょう。「すーーと」力を抜いて下さい。
まずは、お子様の性格の凄さをしっかりと受け止めることが第一歩!
ここでも、大切なことは、我が子に対しての正しい認識なのです。
ーーー
相談メール途中にある、お母さまからの子への質問に関して。
>「もしも大学に推薦でいけなかったらどうする?」
このマイナス質問に、真面目な子がどうやって答えればいいのでしょうか?笑
まさに、3と答えるしかないと思います。
推薦がもらえないなら、それは、その時にまた考えればいいのです。
少なくとも、今、大学に向かってやり始めた子に対してする質問ではありません。今、我が子を応援するために、どうしたらいいか?
それは、性格を100%受け止めて、その凄い性格(どんな子も凄い!)人格を、どうしたら伸ばせるかを考えるのです。それは、理想型で行くとは限りませんし、むしろそうならないことがほとんどです。
言われたことがしっかり出来るなら、まずは「勉強のアドバイス」をしてもらうことです。例えば、大学へ行くために、今必要なことを、学校の先生にリストアップしてもらうとか、その子に合わせての「具体的な方法」を示してあげることが必要でしょう。
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僕からの回答はこんな感じになります。
いかがでしょうか?また、何かありましたらお聞かせ下さい。
皆様も、何かございましたらご気軽に46番目を受け付けます。
ありがとうございました。
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いかがでしょうか?思い出したでしょうか?
僕が2ヶ月前に、お母さまへアドバイスした事が早くも今日、現実に起こってしまいました!
「何でもキチッとやる子だが、それ以上のことはしなくて目立たなく・・」
その子が、この優勝メンバーに3名の1人なのです。
馬の世話をするために、登校前に、1時間もバイクで走り、お手伝いをして、それが終わったら高校に行くのです。誰でも出来ることではありません!
どんな形でも「継続する」というのは、大きな力になっていくのです。
お馴染み1.01の法則で言えば、2年間半(913日)の継続値は、
約 8,819倍!
これが全国優勝馬術大会の優勝者の毎日小さな継続なのです。言われたことしか出来ない「小さな継続」が、毎日続くと、天才レベルになるのが、まさしくトモキが示したくれたのです。
さあ、これを読む、あなたも、毎日やらなければならない、ほんのちょっと事を確実にこなしているだろうか?
そして、明日からトモキは、河原塾の夏期講習に、本気で参加する。
これまでの継続は、今後、塾超マジックの元で、大学進学への勉強へ大きくスイッチして受け継がれていくのです。そして、彼は今度は、KJの教室で、小さな継続をまた続けていくのでしょう。
あなたもこの夏休み「継続」の意味をもう一度考えてみたらどうでしょうか。