2017年5月14日日曜日

鈍感だから行動出来ない!?(警告の教育学)


毎日の中高生の指導の現場にあたると、生徒がしっかり取り組むかそうでないかは、あるひとつの事で、決まっていることに気づく。

それは、ずばり、

「臨場感」

そう、あることをリアルに想像出来るかどうかに決まっている。
そして、それは

「受験の合格発表日のその瞬間」


まさしく、これに尽きる。
受験で志望校に合格出来るかどうか?
まさしくそのために、日々一所懸命に勉強しているのが受験生なのだ。

でも、一部の子は、そんなことは重々承知の上でも、行動に移せない。
どうしても、身体が言うことをきかない。

朝勉強をしようとも、起きても二度寝してしまう。
やっても、すぐに飽きる、気付いたら別のことをしている、続かない、、

いつもスマホを持って動画を見たり、SNSで友達と意味ない会話をしたり・・・
そういうことばかりはしっかりする。

どうしても、本気になれない。
どうしても、やる気が起きない。

今、このような子には「警告の教育」をして、臨場感を得られるように、いろいろな手段で脳に刺激を与えながら、そして、そのイメージ(自分にとって良くない)が想像出来るようにするのが、僕の受験指導のひとつのテーマでもある。


今日、そんな中3男子とヒアリングをした。そして、いつものように、特殊コーチングを
進めていたのですが、彼は中3にしては精神的発育がちょっと遅目のため、今行動(勉強)しないで、リアルに本番で自分がどうなっているかが、容易に想像出来ない。

今、行動しなくてはいけないことは分かっていても、本気でそう思えないので、どこか自分に甘く、今の行動がとれないのだ。

しかし、これは、一般的に多くの中高生がぶつかる壁で、それがわからないまま本番を迎え、そして不合格になって初めて、自分が勉強を舐めていたことに気づく・。

気づくのは遅すぎるのか?
いや、それは、子どもが成長する過程で、さまざまで何ともいえない。

僕が、いつも思う事は、この大切な「気づき」を、もっと事前に、全員に、体感させられれば、どれだけ今の行動を改善出来るか、ということなのです。

そして、今日、朝のマインドセットで”警告の教育”について話した、その流れで、凄いことを閃いたのだ!


朝の話でこの話を熱心に聞く生徒たち


だったら、今、世の中で話題のVR(ヴァーチャルリアリティー)で、受験発表日の不合格をリアルに体験させたらどうだろう!?



「受験不合格VR」


そう、不合格シュミレーターなのです。今のまま、勉強しなかったら本番でどうなるかを、リアルに体感出来るVR!!
どうしても、自分の近い将来をリアルに想像出来ない子たちに、自分がリアルに受験に落ちることをはっきりと見せつけてあげるわけです。

これは、意地悪でしょうか?

僕は、まったくそうは思わない。
むしろ、現実を誤魔化してする教育よりもよっぽどマシだし本人のためになるはず。

不合格VRを体験する子は、このような光景を仮想現実に見るのだ。

 周りでは桜が咲いている、多くの受験者が合格しての歓喜の声。
 桜が舞う空間で、胴上げをしている人も・・
 大声で喜んで、泣いている人も・・
 そんな中、何度、掲示板を見返しても、自分の番号は無い・・・
 どんなに悲しくても、番号は無い・・
 そんな空虚感に血の気が引いた・・


恐ろしい”悪夢”が、恐怖のどん底をリアルに思い知らせてくれるように、「自分の不合格の現実」をヴァーチャルで味わい、冷や汗をかき、現実に戻る。そんな体験をした時点から、行動は大きく変わるはず。そう、これが出来れば不合格VRが人間を大きくいい方向に変えてくれるはず。

僕は、意地悪だなんて、まったく思わないのです。
起こるべく事を、リアルに知らせられない事の方が、どれだけ意地悪か。。。

真の教育とは、まさしく、本人に事の真実をリアルに体感させることに他ならないと
思うのです。感情や根性論では、これからは物事は語れない、何が起こるか想定出来ない世界が、もうやってきているのですから。

2011年に、現実に起こった東日本大震災と原発による、想定外の被害でも、
日本人は思い知ったはず。いつだって想定外は必ず起こるということ。

そして、北朝鮮事情を見ても、起こるはずの無い戦争だって、この日本ではいつ起こるかもわからない事態になっているのも現実。

そして、その想定外は、いい意味でも悪い意味でも、


いつでも起こるのだ


”起こるかもしれないという”感情レベルではなく、”必ず起こる”という必須だ。


これまでの一般的な教育では、マイナス面を積極的に見せる「負の教育」いうのは、(学校教育でも)避けられて来た。しかし、「ヤヴァイかもしれない教育=警告の教育学」をしっかりしていかないと、人間は変わっていけないとても鈍感な動物なのだと認識することです。


そして、人は得られる「メリット」より、失われる「デメリット」のほうが、感情が大きく揺らぎ、痛みを回避するために、行動に移せる性質があるのです。

VRを制作する企業や、開発者にぜひお願いしたいことがあります。

これから未来を生きるだろう中高生のためのに、ぜひ、

 不合格VR

を開発して頂きたいです。*
ぜひ、よろしくお願いします。

====================================
*この企画を、KJ-educational lab.では、真剣に考えております。
ぜひ、関係者の方、この記事をお読みになって興味が有る方は、ご連絡下さい。
====================================


このアイディアを思いついた時に、いろいろな点が一気につながってきた。
凄い場所があるんです!
まずは、ここに行ってみてこの企画を話してみようか。
テクノロジーカフェ・土浦

翌日、シンギュラリティーに行ってきました!
素晴らしい空間で、あっという間に時間が過ぎてしまいました。



初めてVR体験をさせていただきましたが、VRも自分で作れるようなところまで身近になっていました。VRに関しても、店長の岩田さんに丁寧に説明して頂きざっと現在の概要を把握できました。本当にありがとうございます。